絵の題材を求めて・・・その3
- 沖縄編 やんばるの森 取材 希少な野生動物を探しに・・・
- 沖縄の北部に存在するやんばる(山原)の森は多くの希少な動物たちが生息していますが
今、その動物たちが沖縄以外から持ち込まれた外敵や環境の変化により絶滅の危機に瀕しています。
私は定期的に沖縄を訪れ希少な動物たちを取材し作品へと活かしていますが今回はそのやんばるの森での取材をご報告させていただきます。 - やんばるの森 夜取材
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懐中電灯を消すと辺りは真っ暗で、恐怖を感じる森・・・この森のなかに希少な動物たちは暮らしています。動物たちのなかには夜行性のものも多くいるため今回は沖縄に入った夜から取材を開始しました。
もちろん、野生動物の観察ですから正直、出会うことが出来るかどうかは
運次第という部分も大きいです。夜には毒を持ち危険なハブ・ヒメハブなども活動をしているので気を付けて進みます。取材を開始しカエル・アオヘビ・カナヘビなど多くの爬虫類に出会いながらヤンバルクイナなど希少動物を探します。
この時は台風が近づいていたこともあり木々が揺れ
なかなかちょっとした動物たちの移動で揺れる木々など観測するには不向きな天候のため
難しいかな?と思った矢先、高い木の上で寝ているヤンバルクイナに出会うことが出来ました。夜の森に白と黒のボーダーが非常にきれいな印象が強いなか赤いくちばしのアクセントがとても格好良く美しい・・・この感動が絵筆に活かさる。現地取材の重要性を感じる瞬間です。この日はヒメハブはじめハブも遭遇しましたが、個人的にはヤンバルクイナに次いでリュウキュウオオコウモリを観察することが出来たのも大きかったです。 - やんばるの森 朝取材
- 朝、日の出と共に鳥たちが目を覚まし、餌を取りに動き出します。
取材をしようと森へいく国道でたまたま道路を横切る
ヤンバルクイナに遭遇。いきなり出てきて走り去ります。
本当にいきなり出てくるのでやんばるの森周辺の道路ではゆっくりした速度で走り
野生動物たちを交通事故から救わなければなりません。
この日はラッキーなことにミミズを探すヤンバルクイナに遭遇することが出来ました。
時間にしてどうでしょう5~10分ぐらいでしょうか・・・少しずつ場所を移動しながら最終的にはしっかりとミミズを掘り出し捕食するまでをビデオと写真に収めることが出来たのでとても貴重な資料になりました。この日はラッキーなことに天然記念物に多く出会うことが出来ました。県民の方でもなかなか会えないと言われたノグチゲラというキツツキの仲間やサシバという猛禽類・極めつけはリュウキュウヤマガメ(写真)
リュウキュウヤマガメは人を見つけると首を甲羅のなかに仕舞ってしまうようですが
この日はエサを探していたのか、長く首を伸ばし辺りをゆっくり動き回るヤマガメまでカメラに収めることができ、大変貴重な体験をさせてもらいました。
最後は・・・ヤンバルクイナ保護のために売り上げの一部が寄付される自動販売機で
お茶を買い無事に取材が終わったことと貴重な資料を揃えられたことに乾杯です。
今後の作品にしっかりと活かしていきたいと思います。